pinacolada432021年1月30日1 分泡に消えし【限黒】(20201201)喵、喵と、矢継ぎ早に小さな手が繰り出される。春の優しい陽光は踊るように、彼らに木陰をもたらしている。 旅の途中、休憩に立ち寄った原っぱは有象無象の草木が立ち上っており、人の手が入っていないであろう緑に小黒は我先にと飛び出していった。 「小黒、あまり遠くへ行ってはいけない。」...
pinacolada432020年11月8日1 分僕らのこれは愛ともつかない【高黒】(20190301)また観たい映画ができた。 ぽろん、と気の抜けた音と共に表示されたそんな内容のメッセージに頬が緩む。作品名はまた知らないものではあったが、原作を彼が読んでいたのを思い出す。 「よく覚えてますね。 じゃあ今回も16:00に駅前で。」...
pinacolada432020年11月8日1 分その名を【ジクぐだ♀】(20181027)男はふと視線を上げた。 いつものような賑やかさはこの食堂にはなく、その空気は何かを言いかけているように静かだった。そこに音もなく忍び込んだ存在に彼は気づいたのだ。 「……夜食か、マスター。」 「び、っくりしたあ、こんばんは、ジークフリートさん。」...
pinacolada432020年11月8日1 分天に響くカンツォーネ【エドぐだ♂】(20170129)歌が聞こえる。 それは波の音に重なって、優しく男の頬をなぜた… https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=7757272